公認心理師、AIと「対話」する!〜新しいアプローチへの挑戦〜

こんにちは!ぽぷら事業所の公認心理師です。このブログを始めるにあたって、大切にしていきたい4つのスタンスがあります。

  • 「対話型AIで『支援の視点』を広げ、心理職や支援者が『納得』を深める」 AIは単なる検索エンジンではなく、対話を重ねながら「文章生成や選択肢を導きだす」、多角的な視点を探るための「壁打ち相手」です。

    AIにより生成された文章や選択肢の中から、目の前の状況に最適な解を心理職(支援者)が選びます。大事なことはAIを「主導者」にするのではなく、あくまで自分の判断を支えてくれるデジタル・アシスタントとして活用していきます。

  • 「AIとの対話は、自身の内省(ないせい)を深めるプロセス」 単に答えを求めるのではなく、AIからの意外な返しに共感したり、深く納得したりする過程そのものを大切にします。対話を通じて、自分自身の臨床的な視点を再確認し、磨き上げる作業を目指します。時にAIがSV(スーパーバイザー)となり、時にはこちらがSVとなって違和感や間違いを問い直す。そんな相互のやり取りを重視します。

  • 「個別性の深化」 「AIを使うと画一的になるのでは?」という懸念に対し、むしろ逆の可能性を感じています。AIと対話し、自分一人のバイアス(偏見)を外すことで、より深く、その人に寄り添った視点を見つけ出したいと考えています。

  • 「バーンアウト防止」 デスクワークや事務作業をAIの力で軽やかにし、捻出した時間を「目の前の利用者と向き合う時間」に充てる。他の職員のヘルプに入る。これこそが、対人援助職の本来の姿ではないでしょうか。


支援の現場に入って15年。日々「新しいアプローチ(New Approach)」を模索する中で出会ったのが、AIという存在でした。

最初は「心理の現場でAIなんて……」と戸惑うこともありましたが、曇っていたレンズをそっと磨き上げるように、AIという視点を通すことで、今まで見落としていた小さな変化や可能性が、鮮明に立ち上がってくる感覚があります。

次回は、職員がスマホで撮った画像がPCでうまく表示されない、あるいは送れない……なんて、日々の仕事の中で起きるちょっとした「詰まり」を、AIと一緒に解決したお話から始めてみようと思います。

AIという新しい相棒と一緒に、これからの福祉の形を、等身大の言葉で綴っていこうと思います。Next➤


【現場変革の全29章:目次】

【ブログ】公認心理師に聞く!福祉DXのためのAI活用術(全29章)3つのフェーズ


はじめに

「制度が厳しくなり、人材不足で疲弊する現場に、本来の支援の時間を取り戻したい。」

これは、就労継続支援B型の現場で日々利用者の方々と向き合う中で、私が抱き続けてきた切実な願いです。この課題を乗り越えるため、私たちはデジタルの力を借りる決断をしました。


本連載『福祉DXのためのAI活用術』は、15年の現場経験と施設長としての視点を基に、AIを単なる「効率化ツール」としてではなく、現場を根本からリデザインする「心強いパートナー」として迎え入れるための実践的なロードマップです。


「専門職AIを通して」現場の課題を読み解きながら、確実にステップアップしていけるよう、全体を【3つのフェーズ】に分けて全29章で体系化しました。


どこから読んでいただいても構いませんが、まずは第1フェーズから順に読み進めていただくことで、皆様の現場にもスムーズにDXの波を取り入れることができるはずです。



🌱 第1フェーズ:導入(マインドセットと環境づくり)

AIに対する心理的ハードルを下げ、現場に新しい仕組みを受け入れるための土台を作るステップです。


1:公認心理師、AIと「対話する」~新しいアプローチへの挑戦~

2:「画像が開かない」を30秒で解決!AIは現場の頼れるデジタルアシスタント

3:デジタルアシスタントで事業所通信をサクッと仕上げるAI活用術

4:面倒な会議禄をデジタルアシスタントが1分で要約。現場の時間を生み出す魔法

5:研修報告書がスラスラ書ける!AIへの上手な伝え方

6:イベントの企画案、100個出してみて?AIとブレストする楽しさ

7:デザイン初心者もプロ並みに!AIツールで魅力的なお知らせを作ろう

8:紙の書類を一瞬でデジタル化。スキャンデータから文字抽出して文書生成

9:行政の難解な通知を1分で解読!AIで制度改正の要点をつかむ

号外:AIは「便利な道具」から「壁打ち相手」へ。連載は第2フェーズに突入します!



⚙️ 第2フェーズ:実装(日々の業務へのAI適用)

「3つの専門職AI」を実際に立ち上げ、支援記録の作成や業務の効率化など、日々の現場でどうAIを動かしていくかを実践するステップです。


10:「下書き」の先へ。AIをスーパーバイザー(SV)にする思考法

11:事例検討の新しいカタチ。AIと多角的な視点を整理する

12:ストレングスを見つける目。AIに「強み」を抽出してもらう技術

13:専門用語を分かりやすく。ご本人やご家族に伝わる言葉への「翻訳」SV

14:公認心理師が考える、AIとの「対話」を通じた自己覚知

15:記録の質を上げる。AIに客観的なフィードバックをもらう

16:支援の行き詰まりを感じたら。AIと新しいアプローチを模索する

17:バイアスに気づく。AIとの対話で見直す自分の支援スタイル

18:倫理とAI。専門職として「魂」を込める作業とは

19:AIという鏡。自分自身の専門性を再発見する

コラム:第3フェーズのラインナップ テーマはテクノロジーの最前線「AIエージェントの可能性」へ



🚀 第3フェーズ:発展(現場の本格的なリデザイン)

AIによって生み出された時間で、本来の「人と向き合う時間」を最大化し、次世代の福祉の形を創り上げていくステップです。


20:指示を待たずに動く?「AIエージェント」が変える福祉の未来

21:24時間365日、あなたの隣に。専属エージェントの育て方

22:自動で情報を集める。福祉ニュースを毎朝届けるエージェント

23:スケジュール管理の自動化。支援に集中するための秘書エージェント

24:複数のAIが会議する?「エージェント・ワークフロー」の衝撃

25:知識を学習させる。事業所のマニュアルを記憶したエージェント

26:公認心理師の「思考や見立て」を学んだエージェントは作れるか

27:エージェントと共に働く。新しい「多職種連携」の形

28:セキュリティとプライバシー。エージェント導入の壁をどう越える?

29:人間とAIの役割分担。エージェント時代に求められる能力



おわりに

先日、私たちのこの取り組みがGoogle Japan公式チャンネルのドキュメンタリー動画として公開されました。AIを味方につけたことで生まれた「利用者の方々との笑顔の日常」が、そこに映っています。

【特別編】Google公式インタビュー公開!AIが読み解く「福祉現場のリデザイン」の神髄

この全29章が、全国で奮闘する支援者の皆様にとって、次の一歩を踏み出すための「教科書」となれば幸いです。一緒に、これからの福祉現場をリデザインしていきましょう。


Hidefumi Kikuchi/CPP:公認心理師


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